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2022-08-23 20:21

どんなときもずっと

活動報告

児童養護施設 日本水上学園出身の小宮信良です。


本日は私の地元中区にある、水上とは別の児童養護施設「聖母愛児園」の高校生の方に、児童養護施設出身者として、社会に出る心構えや自分の経験を話してほしいと、支援団体の方からご依頼があり、是非にと受けさせて頂きました。
(横浜の各区には基本児童養護施設が0~1ヵ所ありますが、中区には3施設あるといった特徴があります。)

社会的養護を受ける子ども達のために政治活動をしているので、しっかり伝えたいことを整理しようと、昨日も夜中まで考えて今日の朝もギリギリまで何を伝えるか考えていました。
(そのせいで、話す練習が全く出来なかったです😭)

話した内容は主に以下の通りです。
①当HPにも、記載されている私の出自と政治家を目指した理由
②様々な経験をするなかで、自分の信念を見つけることが大事ということ
③一期一会の出合いと相談することの大切さ
④社会に出たら胸を張って施設出身だと言ってほしい



今回は、施設出身の当事者である僕だからこそ伝えられた③と④の内容について、施設出身者向けに書いていこうと思います。



出合いと相談することの大切さについてですが、その中で僕が伝えたかったのは、
「施設を出たからと言って、施設との縁が切れるわけではない」
「何かあったら、友達、施設の仲間だけではなく、施設の担当の先生を頼っても良い」
と伝えました。

自分自身も長い間施設と連絡を取っていなかった一人です。その理由は「大学まで通って比較的施設出身者としては良い環境かもしれないから顔を出すのは申し訳ない。」という気持ちが強かったです。

ですが、昨年、水上に16年ぶりに訪れた時、当時の僕を知っていて、今は園長先生になってる方から「皆個々の環境の違いを理解してるから、気にしなくても良い」といわれ、自分自身が長年背負ってきた肩の荷が降りました。

施設を出て社会に飛び出してから、連絡がなくなるケースもあります。施設としてはそれは相談しなくてもちゃんとやっていけているんだという、出来るだけポジティブな考え方をしようとしています。

でも、実際は上手くいかない出身者もいると思います。身寄りもなく相談できる人が周りにいなくて散々悩んで辛い道を歩んでる人もいると思います。

そういう状況になるかもしれないから、何かあってもなくても是非施設に相談してみてほしい、なんなら日常報告でも、嬉しい気分で会いに行っても良い、悲しいから会いに行っても良い、気楽に施設の担当の先生と連絡をとりあってください。

どんなときもずっと必ず親身に対応してくれるからと伝えました。

施設を出て17年たって僕自身、今では多くの事を相談させて貰ってるし、長い年月がたっても親身に対応してくれている。

ということを伝えさせていただきました。


社会に出たら胸を張って施設出身だと言ってほしいと、お願いしました。(本筋からずれてるのは内緒で🤫)
以下ほぼ、僕の話し原稿です。

社会に出ると悪意なく家庭の事を聞いてくる人は普通にいるんです。それを誤魔化したらボロがどこかから出ます。
世間では施設を暗いイメージなとこだと思う風潮があります。
施設出身だと話したら、変なことを言われることもあります。

でも、そう言われたら、当事者である僕ら自身が「実際は違います。本当の施設はこういう感じです。」
と伝えてほしい。

それが、僕達に精一杯の愛情を込めて育ててくれた先生達のために、僕も施設出身の皆も含めて出来る「親孝行」なんです。

世間の施設は暗いよねってイメージを一番に変えられるのは、施設出身の当事者である僕らだけなんです。

どうか、社会に出たら、胸を張って施設出身だと言ってください。よろしくお願いします。

以上です。

テーマが社会に出るのに必要な心構え、というのは分かっているのですがどうしても、僕たちが出来る「親孝行」の形を伝えたかった気持ちが強く出てしまい、最後は深くお辞儀してました。

施設出身の皆が、僕の話を聞いてどう思ってくれたのかは分かりません。

どうか、今日お話しした、高校生の皆さんが素敵な将来を築けるように願っております。